地の時代から風の時代へ

 西洋占星術では、2020年12月22日に「地の時代から風の時代へ」移行したと云われています。但し本格的な風の時代は2023年からです。地の時代の権力・社会構造はピラミッド型だが、風の時代では、それも変化すると説明されていますが、抽象的で解り辛い面もあります。過去の風の時代を振り返るのが理解する一つの方法になります。

 日本では、源頼朝鎌倉幕府を開いた時から室町時代の初め頃が、風の時代に当たります。平安時代藤原氏を頂点とする公卿の天下で、武士は単なる番犬の類でした。

 1192年に源頼朝征夷大将軍に就任してから30年弱の1221年5月に起きた承久の乱で、幕府軍は朝廷側に勝利し、7月には後鳥羽上皇隠岐に配流されています。権力の移動の大きさに驚きます。朝廷や公卿が政治に係わるのは遥か後年の明治維新です。

 平安時代の公卿は、広大な荘園からの収穫で裕福な生活が出来ましたが、武家社会になり荘園はむしり取られ、貧乏貴族に転落して行きました。

 奈良時代の仏教は鎮護国家で、平安時代は公卿のための宗教の感じがします。風の時代の鎌倉時代になると、民衆への布教が本格的に始まりました。浄土宗の法然浄土真宗親鸞時宗の一遍。日蓮宗法華宗)の日蓮などが活躍しました。また新たに禅宗が、臨済宗栄西曹洞宗道元により中国から伝えられました。

 外国では遊牧民のテムジンが諸部族を統一して、1206年にチンギス・ハンの称号を受け、強大な軍団を編成して建国しました。1260年にフビライが第5代ハンに即位し、ユーラシア大陸の東西世界を結ぶ広大な地域を支配する史上空前のモンゴル帝国(元)が誕生し、東西交流が活発化しました。

 この時代の終わりは1368年に元の最後の皇帝トゴン・テムルが明と戦って敗れ、モンゴル高原に敗走して時代の幕を引きました。